一度申告書を提出した後に申告書の誤りに気付いた場合は、修正申告書を提出するか更正の請求を行うことになります。

修正申告書を提出できるケース

修正申告書を提出できるのは先に提出した申告書の税額に不足がある場合です。

具体的には下記4つのケースを言います。

①先の納税申告書の提出により納付すべきものとしてこれに記載した税額に不足額があるとき。
②先の納税申告書に記載した純損失等の金額が過大であるとき。
③先の納税申告書に記載した還付金の額に相当する税額が過大であるとき。
④先の納税申告書に当該申告書の提出により納付すべき税額を記載しなかつた場合において、その納付すべき税額があるとき。

 

一度申告書を提出した後に本来はもっと多くの税金を納めなければいけないことに気付いた場合は修正申告書を提出できます。

 

更正の請求をできるケース

先に提出した申告書が法律の規定に則っていなかった場合、又は申告書の計算に誤りがあり、その結果税額が過大であった場合に更正の請求が出来ます。

税額が過大であるケースとは以下の3つを言います。

①申告書の提出により納付すべき税額が過大であるとき。
②申告書に記載した純損失等の金額が過少であるとき、又は純損失等の金額の記載がなかつたとき。
③申告書に記載した還付金の額に相当する税額が過少であるとき、又は還付金の額に相当する税額の記載がなかつたとき。

 

修正申告書は税額が不足していた場合に提出できるのに対して更正の請求は税額が過大であった場合にできるということです。

 

ただし、税額が過大であれば必ず更正の請求ができるわけではないので注意が必要です。

それは更正の請求ができるのは法律の規定に則っていなかった場合か申告書の計算に誤りがあった場合に限定されているからです。

 

例えば、法律上AとBという2つの処理が認められているケースで納税者がAを選択して申告書を提出したとします。
そして後日、Bを選択していれば税額が少なかったことに気付いたとします。

この場合、最初にAを選択して提出した申告書は法律に認められた処理を行っていますし、計算に誤りがあるわけではないので、Bを選べば税額が少なかったことに気付いたとしても更正の請求ができないのです。
※修正申告書の提出は更正の請求と違いこのような要件がありませんので先の申告書の税額が不足であれば提出することができます。

 

修正申告書の提出と更正の請求は要件が異なることに注意をしましょう。

 

 

【参考条文等】
国税通則法第19条
国税通則法第23条

 

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