クラウド会計ソフトの機能や料金体系は、わかりにくいものです。クラウド会計ソフト市場において高シェアを誇る「freee」「弥生会計オンライン」「MFクラウド会計」の特徴やプランについて解説します。

気になるクラウド会計ソフトの料金体系

現在のところ、クラウド会計ソフト市場においては「freee」「弥生会計オンライン」「MFクラウド会計」「ネットde会計」のシェアが高い状況です。

 

これらクラウド会計ソフトにおいて、料金体系などにはどのような違いがあるのでしょうか。このコラムでは「ネットde会計」を除いた「freee」「弥生会計オンライン」「MFクラウド会計」について、その詳細を記述します。

 

まず頭に入れておきたいのは、各社とも料金プランが複数あることです。その理由はサポートの手厚さの違い。メールやチャット、電話などによる有人サポートが利用できないプランは格安で利用できますが、そうでないものはいくぶん料金が高くなります。しかし、それでも低価格で運用できるので安心してよいでしょう。

 

クラウド会計ソフトの特徴を把握して比較検討することが重要

具体的に比較検討する前に、各社のクラウド会計ソフトの特徴を簡単に紹介します。

 

「freee」は、クラウド会計ソフトの先駆者的存在で、金融機関とのデータ連携に強みを持っています。

クラウド会計ソフトのメリットのひとつが、自動で取引データなどを取り込めることですが、メインバンクが「freee」と連携していなくては、その機能も宝の持ち腐れとなります。

 

「freee」は提携している金融機関の数において日本一を掲げており、その点を心配する必要はないでしょう。また、人工知能を活用したさまざまな機能の開発に熱心なことも、特徴として挙げられます。この先、クラウド会計ソフトはますます進化していくと予想され、同社の展開が気になるところです。

 

続いて「MFクラウド」についてです。MFクラウド会計は、マネーフォワード社が提供するクラウド会計ソフトです。マネーフォワード社は家計簿から事業を展開してきた企業だけに、シンプルで高いユーザビリティを実現しています。

従業員300人以下の中小企業はもちろん、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)ともデータ連携が可能であるため、個人事業主にとっても活用しやすいクラウド会計ソフトだと言えるでしょう。

 

最後に「弥生会計オンライン」についてです。弥生ブランドは会計ソフトにおいて絶大な信頼を誇っています。「freee」や「MFクラウド」は会計ソフトにおいて後発企業と言えるでしょう。これまで蓄積したノウハウをもとに、信頼性の高いサポートを提供しています。経理業務に自信がなく、手厚いサポートがほしい場合は検討してもよいでしょう。

 

各社のクラウド会計ソフトの料金を比較

ここから、各社のプランを見ていきましょう。なお、紹介するのは法人向けのプランです。

「freee」のプランは、「ミニマム」「ベーシック」の2つです。各プランにおける月額料金と年額料金は、ミニマムで月額2380円、年額2万3760円、ベーシックで月額4780円、年額4万7760円となっています。

必要最低限のサービスだけ利用する場合や起業して間もない場合は、ミニマムで十分でしょう。個人事業主には別のプランがあるので、必要に応じて確認してください。

MFクラウド会計のプランは若干複雑です。というもの、利用人数によって、段階的に料金が変化する体系を採用しているからです。法人の場合、基本料金の最安値は月額3900円(利用人数が1~5人の場合)。6~10人だと月額9800円になります。

3900円だと高価に感じるかもしれませんが、充実したサービスが受けられるのが特徴です。この価格で会計のほか、請求書や経費、給与、マイナンバーに関するサービスも利用することができます。
会計と経費や給与などは一括で管理すべき事項です。別々のサービスを導入して煩雑にするよりはMFクラウドに一括したほうが便利かもしれません。
※なお会計サービスだけを受けられるプランもあります。

次に「弥生会計オンライン」です。こちらは「セルフプラン」および「ベーシックプラン」と2プラン用意されています。セルフプランは経理業務に習熟した企業が選択するプラン。ベーシックプランは経理業務のほか、使い方のサポートも希望する企業に向いています。というのも、ベーシックプランの場合、電話やメール、チャットなどでのサポートがありますが、セルフプランにはそれらがないからです。

なお、最大2カ月無料で利用できるプランがあるので、活用してみるのも一案です。個人事業主の場合は「弥生会計オンライン」のほか、必要に応じて「やよい青色申告オンライン」を検討するとよいでしょう。

いずれにしても、クラウド会計ソフト、それぞれに特徴があります。しっかりと特徴を把握したうえで選ぶとよいでしょう。

※なお、当事務所では「freee」と「MFクラウド」を扱っています。弥生会計オンラインは扱っていません。
※料金プランは変更される可能性があります。

 

 

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